○富岡甘楽広域消防本部消防職員の私有車の公務使用に関する要綱
令和4年5月24日
消防長訓令第2号
第1 私有車の公務使用の要件
職員から私有車の公務使用の申出があった場合は、次の要件のいずれをも満たす場合に使用を認める。
(1) 消防本部公用車の使用が不可能、若しくは著しく不経済と認められる場合であること。
(2) 公務に必要な書類、物品が多量又は出張の目的地や用務先が多いとき等通常の交通機関を利用しては公務の能率が著しく低下すると認められる場合であること。
(3) 運転する職員が所有(割賦払等により売主に所有権が留保されている場合を含む)する自家用車であること。
(4) 原則として県内出張に限ること。
(5) 自動車損害賠償責任保険及び自動車損害賠償責任共済(以下「自賠保険等」という。)並びに自動車保険及び自動車共済(以下「自動車保険等」という。)の対人賠償保険(職員が記名被保険者及び被保険者である場合に限る。以下同じ。)及び対物賠償保険は無制限の保険に加入していること。
(6) 運転技術に習熟(おおむね1年以上の運転経験を有する者)していること。
(7) 職員の心身の状態が傷病、過労、睡眠不足その他の理由により運転に不適当でないこと。
(8) 車検証が備えられており、尚かつ6か月ごとの点検を行い車両の整備状態が良好であること。
(9) 所属長が私有車の公務使用をやむを得ないと認めること。
第2 私有車使用の場合の実費弁償
(1) 私有車を公務使用した際に消費した燃料を支給する。
(2) 私有車を公務使用する際は、事前に使用する車両の平均燃費も含め消防本部総務課に「私有車両簿」(別記様式)で報告するものとする。
第3 事故発生の場合の損害賠償責任等
1 第三者に対する損害賠償責任等
(1) 私有車の公務使用の承認を得た職員が出張命令に従った合理的な経路において職務遂行中、事故により第三者に対して損害を与えた場合は、消防本部が損害賠償責任を負うものとする。この場合、消防本部は当該車両について加入している自賠保険等(自動車保険等を含む。以下同じ。)を第一次的に充当する。
(2) 前号の場合において職員に故意又は重大な過失があったときには、消防本部の負担した損害の範囲内で職員に求償するものとする。
2 私有車を滅失又はき損した場合の修繕費等
(1) 私有車の公務使用の承認を得た職員が出張命令に従った合理的な経路において職務遂行中、事故により当該車両を滅失又はき損した場合、その原状回復のための修繕費等については、原則として消防本部が負担するものとする。この場合、消防本部は当該車両について加入している自動車保険等のうち車両賠償保険があればそれを第一次的に充当する。
(2) 消防本部が負担する修繕費等の額は、当該車両を事故発生直前の状態に復旧するために必要な修繕費用額とし、修繕費が当該車両の時価額を超える場合は、時価額の範囲内で代替車購入の経費を一部負担する。
(3) 前2号の場合において、職員に故意又は重大な過失があったときには、消防本部は、修繕費等の負担の責を負わないものとし、その他の場合にあっても過失の軽重により職員に負担させることがある。
第4 私有車の公務使用の手続
(1) 職員は私有車を公務に使用しようとする場合は、あらかじめ使用しようとする私有車の車種及び登録番号並びに自賠保険の番号、保険会社名及び有効期間並びに車検証の有効期間等を「私有車両簿」(別記様式)により所属長に届け出るものとする。
なお、記載事項に変更を生じたときはその都度届け出るものとする。
(2) 職員が前記により届け出た私有車を公務に使用する場合は旅行命令簿に所要事項を記載のうえ、所属長に申し出てその承認を受けるものとする。
第5 事故発生の場合の手続
(1) 職員は公務中事故が発生した場合は、直ちに所属長あて現地報告をすること。
(2) 報告を受けた所属長は、富岡甘楽広域消防本部の内規に定めるところにより、所定の手続きをとるものとする。
(3) 相手方との折衝及び自賠保険等の請求手続等は所属長が行うこと。
なお、職員の加害による事故で賠償額が自賠保険等の範囲を超えると予想される場合にあっては、特に慎重を期し、過失相殺、休業補償療養機関等について、速やかに消防長と協議すること。
(4) 自損保険等の範囲を超える損害の額又は修繕費等の額について組合費支出を伴う場合には、所属長は消防長とあらかじめ協議すること。
(5) 和解契約等については、消防長に合議すること。
附則
この要綱は、令和4年6月1日から施行する。