○富岡甘楽広域消防本部患者等搬送事業者に対する指導及び認定に関する要綱
令和8年3月26日
消防長告示第1号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 指導基準(第3条―第19条)
第3章 認定基準(第20条―第34条)
第4章 雑則(第35条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は、患者等搬送事業指導基準等の作成について(平成元年10月4日消防救第116号消防庁救急救助課長通知)に基づき、富岡甘楽広域消防本部管内の民間事業者による搬送用自動車を用いて寝たきりの者、身体障害者、傷病者等(以下「患者等」という。)を医療機関への入退院、通院及び転院並びに社会福祉施設への送迎(以下「患者等搬送事業」という。)に際し、ベッド等を備えた専用車(以下「患者等搬送用自動車」という。)を用いて搬送業務を行う事業者(以下「患者等搬送事業者」という。)に対して必要な指導を行うとともに、一定の基準に適合する患者等搬送事業者の認定を行うことにより、患者等の生命及び身体の安全を図ることを目的とする。
(患者等搬送事業実施の基本原則)
第2条 患者等搬送事業者は、患者等からの通報の適正処理及び患者等の搬送技能の向上に努めること。
2 患者等搬送事業者が患者等搬送事業を実施するときは、緊急性のない患者等のみを搬送対象とすること。
3 患者等搬送事業者は、自らの事業の社会的責任を十分に自覚し、関連法規を遵守すること。
第2章 指導基準
(消防機関との連携)
第3条 患者等搬送事業者は、次のいずれかに該当する場合は、患者等の居る場所、状態、既往症、かかりつけ医療機関等を119番通報等により消防機関に通報して救急自動車を要請するものとする。
(1) 患者等又はその関係者の通報内容から、緊急に医療機関への搬送が必要であると判断するとき。この場合において、患者等搬送用自動車で患者等搬送事業に従事する者(以下「乗務員」という。)を派遣すること。
(2) 通報者の要請場所に到着した時点において、緊急に医療機関に搬送する必要があると判断するとき。
(3) 患者等搬送事業の途上において、緊急に医療機関に搬送する必要があると判断するとき。
(乗務員の要件)
第4条 患者等搬送用自動車による患者等搬送事業の乗務員の要件については、満18歳以上であり、かつ、次のいずれかに該当するものとする。
(1) 消防機関が行う患者等搬送乗務員基礎講習を修了した者
(2) 別表第1に掲げる基礎講習を修了した者と同等以上の知識及び技能を有すると認められる者
2 車椅子のみを固定できる患者等搬送用自動車(以下「患者等搬送用自動車(車椅子専用)」という。」による患者等搬送事業の乗務員の要件については、満18歳以上であり、かつ、次のいずれかに該当するものとする。
(1) 前項各号に該当する者
(2) 消防機関が行う患者等搬送乗務員基礎講習(車椅子専用)を修了した者
(適任証の携行)
第6条 乗務員が患者等搬送業務に従事するときは、適任証を携行すること。
(適任証の有効期間)
第7条 適任証の有効期間は2年間とする。ただし、第8条で定める消防機関が行う定期講習を受講した者については、更に2年間を有効期間とし、それ以降も同様とする。
(定期講習の受講)
第8条 患者等搬送事業者は、乗務員の応急手当技能水準を適切に管理するため、適任証を交付された乗務員に対して適任証を交付された日から2年以内ごとに、消防機関が行う定期講習を受講させなければならない。
2 消防長は、前項の申請を受け付けたときは、記載内容及び資格証明書類を審査して特例の適否を申請者に通知するものとする。
(運行体制)
第11条 患者等搬送事業者は、乗務員を患者等搬送用自動車1台につき2名以上配置し、業務を実施しなければならない。ただし、次のいずれかに該当する場合は、乗務員を1名とすることができる。
(1) 当該乗務員のほかに医師、看護師又は救急救命士が同乗するとき。
(2) 退院をするとき。
(3) 医師の指示によるあらかじめ日時を特定した入院、退院又は通院をするとき。
(4) 社会福祉施設、保養施設等への送迎をするとき。
2 患者等搬送用自動車(車椅子専用)による患者等搬送事業を行う患者等搬送事業者は、乗務員を患者等搬送用自動車1台につき1名以上配置し、業務を実施しなければならない。ただし、搬送中の患者等に容態悪化の可能性が予見できる場合は、医師、看護師若しくは救急救命士の同乗又は2名以上の乗務員を配置しなければならない。
(患者等搬送用自動車の要件)
第12条 患者等搬送用自動車及び患者等搬送用自動車(車椅子専用)(以下「患者等搬送用自動車等」という。)の要件は、次に掲げる構造及び設備を有するものとする。
(1) 十分な緩衝装置を有すること。
(2) 換気及び冷暖房の装置を有するものであること。
(3) 乗務員が業務を実施するために必要なスペースを有するものであること。
(4) ストレッチャー、車椅子等を使用したまま確実に固定できる構造であること。
(5) ストレッチャー、車椅子等の乗降を容易にするための装置(スロープ、リフト等)を備えていること。
(6) 携帯が可能な通信機器等の連絡に必要な設備を有していること。
(積載資器材)
第13条 患者等搬送用自動車等には、別表第2に掲げる資器材を積載すること。
(車両の外観)
第14条 患者等搬送用自動車等の外観は、救急自動車と誤認されないようサイレン、赤色警告灯等を装備してはならない。
(消毒の実施等)
第15条 患者等搬送用自動車等及び積載資器材の消毒については、次に掲げるとおりとする。
(1) 毎月1回以上は、定期消毒を実施すること。
(2) 車両及び資器材を使用したときは、必ず消毒を実施すること。
(3) 医師から消毒について特別な指示があった場合は、当該指示に基づく消毒を実施すること。
2 消毒の実施要領は、別表第3に掲げるとおりとする。
(安全及び衛生管理)
第16条 患者等搬送用自動車等及び積載資器材については、確実な点検整備を実施し、清潔の保持に努めること。
2 乗務員の服装については、患者等搬送業務にふさわしいものとし、清潔の保持に努めること。
(誇大広告の制限)
第17条 事業案内に係るパンフレット等の記載内容については、救急隊と同等の活動ができるかのような表現をしてはならない。
(応急手当の実施)
第18条 患者等搬送事業者が患者等搬送業務を行うときは、患者等の容態悪化に十分に配慮するとともに搬送途上において、現に容態が悪化した場合で緊急やむを得ないときは、必要な応急手当を実施するものとする。
(知識及び技術の維持管理)
第19条 患者等搬送事業者は、乗務員に対して患者等の安全搬送に関する知識及び技術を向上させるよう努めなければならない。
第3章 認定基準
(認定対象となる患者等搬送事業者)
第20条 患者等搬送事業の認定対象となる患者等搬送事業者及び患者等搬送事業者(車椅子専用)(以下「患者等搬送事業者等」という。)は、富岡甘楽広域消防本部管内に事業所を有し、道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める次のいずれかに該当する者とする。
(1) 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(2) 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(3) 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(4) 自家用有償旅客運送の登録を受けた者
(認定マーク等の表示方法)
第25条 患者等搬送用自動車認定マーク及び患者等搬送用自動車認定マーク(車椅子専用)は、患者等搬送用自動車等の後面であって後続の運転者の視界を妨げない見やすい位置に貼付するものとする。
2 「富岡甘楽広域消防本部」の表示規格は、縦横50ミリメートル以下とする。
3 患者等搬送用自動車等の車体には、国土交通省で定めた患者等輸送車両である旨の表示をすることができる。
(認定の有効期間)
第26条 患者等搬送事業に係る認定の有効期間は、認定を受けた日の翌日を起算日として5年間とする。
(認定の更新)
第27条 患者等搬送事業の認定を受けた患者等搬送事業者等(以下「認定事業者」という。)が、認定の有効期間の満了後も継続して認定を受けようとするときは、有効期間満了日の1か月前から満了日までの間に消防長に申請しなければならない。この場合における申請方法は、第21条の規定を準用するものとする。
(認定証の再交付申請及び受付)
第28条 認定事業者は、次のいずれかに該当するときは、認定証交付申請書(再交付・増車)(様式第22号)により患者等搬送事業者認定証又は患者等搬送事業者(車椅子専用)認定証(以下「認定証」という。)の再交付を消防長に申請することができるる。
(1) 認定証を亡失、滅失、汚損又は破損したとき。
(2) 患者等搬送用自動車等を増車するとき。
(認定失効届及び受付)
第29条 患者等搬送事業に係る認定が次のいずれかに該当するときは、その効力を失うものとする。
(1) 道路運送法で定めるところにより、国土交通大臣の許可等が取り消され、又は失効したとき。
(2) 患者等搬送事業を廃止したとき。
(3) 患者等搬送事業の認定の有効期間が満了したとき。
(休止・変更届及び受付)
第30条 認定事業者等は、患者等搬送事業の全部又は一部を変更又は休止したときは、患者等搬送事業・患者等搬送事業(車椅子専用)届出書(変更・休止)(様式第26号)により消防長に届け出なければならない。
(認定事業者の責務)
第31条 認定事業者は、指導基準の遵守及び履行をしなければならない。
2 認定事業者は、事業に関し消防長から求めがあったときは、その内容を報告するものとする。
3 認定事業者は、患者等搬送事業の遂行に当たって重大な事故を発生させたときは、患者等搬送事業・患者等搬送事業(車椅子専用)事故発生報告書(様式第28号)により速やかに消防長に報告しなければならない。
(認定事業者の調査)
第32条 消防長は、認定事業者に対して年1回以上は、指導基準の遵守、履行状況等について調査するものとする。
(認定の取消し)
第33条 消防長は、次のいずれかに該当するときは、患者等搬送事業の認定を取り消すことができる。
(1) 認定事業者が指導基準を遵守しないとき。
(2) 認定事業者が第29条第1項第1号に該当するに至ったとき又は同条第2項に規定する届出を行わなかったとき。
(3) 認定事業者が患者等搬送事業の遂行に当たって、重大な事故を発生させたとき。
(4) その他患者等搬送事業の認定を継続することが不適当であると認めるとき。
(1) 認定証
(2) 患者等搬送事業者認定マーク又は患者等搬送事業者認定マーク(車椅子専用)
(3) 患者等搬送用自動車認定マーク又は患者等搬送用自動車認定マーク(車椅子専用)
第4章 雑則
(委任)
第35条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、消防長が別に定める。
附則
この訓令は、令和8年4月1日から施行する。
別表第1(第4条、第9条関係)
基礎講習を修了した者と同等以上の知識及び技能を有する者
区分 | 分類 |
1 | 救急救命士の資格を有する者及び消防法施行規則第51条に定める救急業務に関する講習課程を修了した者 |
2 | 日本赤十字社の行う応急処置に関する講習を受けた者で資格の有効期間内の者 ただし、当該基礎講習に不足する課目がある場合は、消防機関の行う講習を受講すること。 |
3 | 上記、1及び2に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると消防長が認める者 |
別表第2(第13条関係)
患者等搬送用自動車・患者等搬送用自動車(車椅子専用)に積載する資器材
分類 | 資器材名 | 備考 |
呼吸・循環管理資器材 | ポケットマスク | |
※1 バックバルブマスク | ||
※2 AED(自動体外式除細動器) | ||
保温・搬送用資器材 | 保温用毛布 | |
担架 | ||
※1 敷物 | ||
※1 まくら | ||
創傷等保護用資器材 | 三角巾 | |
ガーゼ | ||
包帯 | ||
タオル | ||
ばんそうこう | ||
消毒用資器材 | 噴霧消毒器 | |
各種消毒薬 | ||
その他資器材 | はさみ | |
マスク | ||
手袋 | ||
膿盆汚物入れ | ||
体温計 | ||
※2 ピンセット |
注 ※1に示す資器材については患者等搬送用自動車(車椅子専用)への積載は任意とする。
※2に示す資器材については任意の積載とする。
別表第3(第15条関係)
消毒の実施要領
1 消毒の種類・注意事項
区分 | 薬品名 | 適用(濃度)等 | 使用上の注意 |
薬物消毒 | 塩化ベンザルコニウム | 1 手指・皮膚 0.05~0.1% 2 器具類 0.1% 〈作り方〉 濃度0.1%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液10%) 原液10ml+水990ml | 1 結核菌に対しては有効でない。 2 石けん類は殺菌効果を弱めるのでクレゾール石けん液等との併用は避ける。 3 血清、汚物等の存在下では著しく効果が減少するので、器具等に付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。 4 合成ゴム製品、合成樹脂製品、塗装カテーテル等への使用は避けることが望ましい。 |
クレゾール石けん | 1 手指・皮膚 0.5~1% 2 器具類 0.5~1% 3 排泄物 1.5% 〈作り方〉 濃度1%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液50%) 原液20ml+水980ml 濃度1.5%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液50%) 原液30ml+水970ml | 1 濃厚液が皮膚に付着した場合には直ちに拭き取り、石けん水と水でよく洗い流す。 2 浄水で希釈すると次第に混濁して沈殿することがあるので、このような場合には、上澄み液を使用する。 3 ウイルスに対して有効でない。 | |
消毒用エタノール | 1 手指・皮膚 2 器具類 ※ 使用するときは、必要な量だけ取り出し、原液の濃度をできるだけ変化させない。 | 1 希釈しないで使用する。 2 広範囲又は長時間使用する場合には、蒸気の吸入に注意すること。 3 血清、膿汁等のたん白質を凝固させ内部にまで浸透しないことがあるので、これらが付着している器具等に用いる場合には十分に洗い落としてから使用すること。 4 手指・皮膚に使用した場合には、脱脂綿等による皮膚荒れを起こすことがある。 5 合成ゴム製品、合成樹脂製品、塗装カテーテル等の器具は長時間浸漬しないこと。 | |
次亜塩素酸ナトリウム | 1 手指・皮膚 0.5~1% 2 器具類 0.5~1% 3 排泄物 1.5% 4 HBウイルス等 (1)汚染 1% (2)汚染(疑)0.1~0.5% 〈作り方〉 濃度0.05%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液6%) 原液8ml+水992ml 濃度0.5%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液6%) 原液83ml+水917ml 濃度1%の消毒液1リットル ○ 消毒液(原液6%) 原液167ml+水833ml | 1 結核菌に対しては有効でない。 2 血清、膿汁等は殺菌作用を減弱させるので、器具等に使用する場合には、十分に洗い流してから使用すること。 3 濃厚液が皮膚に付着した場合には直ちに拭き取り、石けん水と水でよく洗い流す。 4 金属を腐食させるので、器具等に使用する場合には注意すること。 | |
その他消毒 | 焼却 | 感染症等の病原体に汚染された物件、器具等で消毒後に再使用しない物又は消毒費用の方がコストがかかる物は焼却するこが望ましい。 | |
日光消毒 | 衣類、毛布、敷物等で上記の消毒法を実施できない場合は、薬物消毒と併用して直射日光で消毒する。 |
2 消毒の方法
区分 | 血液、嘔吐等による汚染を受けた場合 | 左記以外の汚染の場合 |
資器材 | 1 消毒剤による清拭 2 流水による洗浄 3 消毒・滅菌 | 1 流水による洗浄 2 消毒・滅菌 |
車内 | 1 消毒剤による清拭・噴霧消毒 2 流水による洗浄 | 1 消毒剤による清拭 2 流水による洗浄 |
備考 | 1 車内で、水漏れを避けなければならない場所は、消毒剤による清拭を行うこと。 2 清拭実施時には、使い捨てのビニール手袋等を装着すること。 | |



































